神社レポート

神社レポート44:佐太神社(島根県)

投稿日:2012-12-07 更新日:

第四十四号となる今号では、佐太神社をご紹介します。
今号はのりかがご案内を担当いたします。

月替わりの日(今月は大雪)にアップしています。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

◎佐太神社(さだじんじゃ)

◎場所
島根県松江市鹿島町佐陀宮内7

◎交通機関
JR松江駅から一畑バス恵曇方面行き約25分
佐太神社前下車

◎佐太神社とは

『出雲風土記』に登場する由緒ある神社で、
出雲国二ノ宮と称される出雲国三大社のひとつ。
有名な出雲流神楽の「佐陀神能」は重要無形民俗文化財です。

◎御祭神
佐太大神、伊弉諸尊、伊弉冉尊、
速玉男命(はやたまおのみこと)、事解男命(ことさかおのみこと)ほか

公式サイト:http://sadajinjya.jp/

◎訪問日記

神社好きの皆さんなら神無月である旧暦十月を、出雲国だけ神在月と呼ぶのはご存じですね。

佐太神社は神在月に八百万の神々が出雲国へ来臨の際に参集される神社で、古来から「神在の社(かみありのやしろ)」と称されています。

八百万の神々の母神である伊弉冉尊の陵墓が佐太神社近く、比婆山に祀られているため参集されるのだそう。

神在祭は「お忌みさん」と呼ばれる祭で、佐太の神在祭は古の祭祀を変わらずに継承していることで有名。

注連縄で結界し神々の来臨を待つ神迎祭(かみむかえさい)から送り出す神等去出祭(からさでさい)まで、神社では笛や太鼓といった歌舞音曲、また喧騒を慎む、厳粛な禁忌を続けるそうです。

私はといえば、ほぼ毎年のように出雲を訪れているのですが、自分で車を運転しないため、バスなどの混雑を考えて、いまだ神在月に訪れたことがありません。

今年もちょっと残念ではありますが、神在月少し前の出雲へ。
とはいえ古事記編纂1300年の今年、さまざまなキャンペーンもあって、出雲大社はじめ有名な神社はとても混雑していました。

佐太神社へはバスに25分ほど揺られるのですが、乗客はわずか3人。

のどかな田園風景を淡々と進み、県道沿いに広い境内が見えて、少しびっくりしました。
HPを見ていて、もう少し山奥っぽい雰囲気を想像していたのですが。
佐陀川に架かる佐太橋を渡ってすぐ、鳥居です。

バス乗り場にはぽつんとコンビニ。
そこも含めて駐車スペースはけっこうあり、車での参拝者はけっこういらっしゃいました。

本殿は大社造りですが、三殿並立という珍しい造りなのだそう。
華美さはありませんが、荘厳でいぶし銀のような渋味ある社殿です。

左の南殿は、通常の大社づくりと階段が逆で類を見ない造りと公式HPにも案内されていました。

社殿建築様式に詳しくないので、あらかじめ読んでいないとわからなかったと思います。笑

美しく掃き清められ、静謐な雰囲気の境内には末社もたくさん。

そして是非、ここも忘れずに参拝していただきたいのが、伊弉冉尊を祀る母儀人基社(はぎのひともとしゃ)です。

境内奥にある三笠山の途中にあり、参道階段から眺める豊かな田園風景もなかなか。
少し登って行くと、伊弉冉尊を祀る母儀人基社があります。

登りやすい石の階段があるので、高いヒール以外なら大丈夫。
静かな森の緑に囲まれた、とても神秘的な空間です。

◎周辺情報

母儀人基社まで参拝して、1時間に1本程度のバスにちょうどいいくらいの時間だったので、残念ながらいただくことはできなかったのですが。
境内に1軒だけ、小さなぜんざいの茶店がありました。

茶店にも書いてありましたが、佐太神社はぜんざい発祥の地と言われています。

前述した神等去出祭のとき、神前に供えていた餅と小豆を一緒に煮て再度お供えしたものを「神在餅(じんざいもち)」と呼んでいました。
それが転化して「ぜんざい」となったそうです。

せっかくなら、
時間の許す方は佐太神社さんの茶店でいただいてみたいですね。

text by のりか

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