神社レポート

神社レポート58:出羽三山神社(山形県)

投稿日:2014-02-04 更新日:

第五十八号となる今号では、出羽三山神社 をご紹介いたします。
今号はのりかが神社ご案内を担当いたします。
月替わりの日(今月は立春)にアップしています。

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◎出羽三山神社

◎場所
山形県鶴岡市羽黒町手向字手向7

◎交通機関
鶴岡市から庄内交通バス羽黒山行きで50分→終点下車

◎出羽三山神社とは
出羽三山は、山形県にある月山、羽黒山、湯殿山の三つの山の総称。

豪雪地帯にあり、月山と湯殿山は冬季参拝ができないために、羽黒山頂に三山の神々が合祭されています。

1400年の歴史を持つ修験道の山として篤い信仰を集め、鎌倉時代には「八宗兼学の山」とも称されました。

◎御祭神

出羽神社
伊氏波神(いではのかみ)
稲倉魂命(うかのみたのみこと)

月山神社
月読命(つきよみのみこと)

湯殿山神社
大山祗命(おほやまつみのみこと)
大己貴命(おほなむちのみこと)
少彦名命(すくなひこなのみこと)

公式サイト:http://www.dewasanzan.jp/

◎訪問日記
今年は羽黒山で年を越し、出羽三山神社の松例祭という神事を見てきました。

大晦日から元旦にかけ、夜を徹して行われることから歳夜祭とも呼ばれる神事です。

羽黒山には34軒の宿坊があり、神社のある山頂にも、羽黒山参籠所(斎館)があります。(冬期に宿泊できるかは要確認)

私は出羽三山神域入口の隋神門、国宝の五重塔を見たかったので、その近くの宿坊に泊まりました。

それにしても雪国に慣れてない私には驚愕の積雪量で、隋神門から五重塔までの階段がすべて雪で埋もれ、うまく歩ける自信がなかったので、五重塔まで行きつけませんでした。残念。

次は夏に参拝して、山頂まで歩いて登りたいと考えています。(所要時間1時間半くらいだそう)

バスは鶴岡市から1時間に1本くらいの割合で出ていて、宿坊からも冬期はバス移動となりますが、年末年始はさらに本数が少なくなり、2、3時間に1本になってしまうので注意が必要です。

そのかわり、大晦日は松例祭のための臨時バスも出ます。帰りは深夜1時の最終バスです。
(神事をすべて見たい人は朝まで山中にいることになります)

松例祭については、私がお世話になった『多聞館』さんが詳しい見学案内をアップされているので参考になさってください。
http://www.tamonkan.net/syoureisai.html

ちょっと見た目にはわかりづらいものもあるので、何をあらわしていて、何をやっている神事なのか、事前情報を入れていったほうが面白いと思います。

とにかく寒いのと、皆が踏みならしたところ以外、足はすっぽりはまる雪の中なので、長靴と防寒対策はマスト。
火をたくさん使うので、煙対策に眼鏡も便利です。

そんな雪の中、見てるだけで寒い薄着(素肌の上に1枚のみ)まま、綱引きとかしてる方々の精神力に衝撃を受けました・・・

雪がないとできない神事だそうで、ある年なぜかまったく雪が積もらなかったとき、わざわざ隣の月山から雪を運んできて神事を行ったこともあるそうです。

長い歴史を経て大切に受け継がれるものの尊さ、意味に思いを馳せる年越しとなりました。

除夜の鐘が鳴る前から、本殿前には初詣の方々の行列が。

拝殿と御本殿とが一緒に造られていて、月山・羽黒山・湯殿山の三神が合祀され三神合祭殿と呼ばれる社殿は、羽黒派古修験道独自のものだそうです。

広い境内には年間を通してほとんど水位が変わらないと言われる「鏡池」もあり、一面腰以上ある雪景色の中に立ち並ぶ参集殿や鐘楼、数多くの末社が息を呑むほど美しく、神秘的な眺め。

山頂には年末からたくさんの屋台が立ち並び、食事ができるレストランもあります。

大晦日は終夜営業しているようですから、マイカーで家族やお友達と出かけるのも最高でしょうね。

参拝はマイカーで来られている地元の方が大半で、松例祭はたくさんの人でにぎわいますが、最終バスはぎゅうぎゅう満員で時間どおりに出発するため、バスで行く人は時間に気をつけなければなりません。

どの季節に行っても、出羽三山は1泊はしないと難しい場所ですが、修験の山で心身ともに磨きをかけてみてはいかがでしょうか。

◎周辺情報

前述の『多聞館』さん、300年くらい続く宿坊(現在は旅館)だそうで、泊まらせていただいた母屋は築100年以上とのこと。

皆さん親切でお食事もとても美味しく、お風呂も24時間入らせていただけるので、凍えながら神事から戻り、お湯に浸かるのは至福のひと時でした。

元日の朝は御雑煮もいただいたり。大晦日の宿泊者は少ないらしくゆったりさせていただきました。

多聞館
http://www.tamonkan.net/

このあたりの宿坊街には1件だけ、歩いていける場所(隋神門前)にこじんまりした食堂もあります。

text by のりか

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